港区西新橋の株式会社アクトビラ(旧:テレビポータルサービス株式会社)は、大手テレビメーカー5社を出資母体とするテレビ向けネットサービス会社。今回、オプティマ・ソリューションズのサポートにより6ヶ月という短期間でプライバシーマークを取得した。Pマーク取得プロジェクトの責任者である取締役 坂下弘典氏に、スピード取得の経緯とその理由について詳しく伺った。
アクトビラの業態~テレビメーカーが出資母体のテレビネットサービス
– 御社の業態について教えてください。
テレビ上で利用できるインターネットサービスを提供している会社です。デジタルテレビ向けのネットサービスは今年本格的なサービス導入時期に入ります。既にWii、 AppleTV、 YahooTV、 GyaOなどがあります。アクトビラは大手テレビメーカー5社(松下電器産業、ソニー、日立製作所、シャープ、東芝)が出資し、2006年7月にサービスを開始しました。
通常、PCをネットに接続するにはルータ等の面倒な設定が必要です。でも最近のデジタルテレビは、リモコンのボタン1つで簡単にネットに接続できるようになっています。
2007 年9月1日には、世界初で標準的なデジタルテレビ向け映像配信サービス「アクトビラビデオ」がスタートしました。これは、「テレビでいつでもビデオレンタ ル」というキャッチフレーズの通り、ユーザーはリビングにいながらテレビリモコンでレンタルビデオが楽しめるという簡単・便利なサービスです。
Pマークを6ヶ月で取得
— プライバシーマークを取得しようと考えたのはなぜですか。
弊社のサービスは、出来る限り個人情報を取得しないように工夫してあるのですが、それでもデジタルテレビ一台一台に入っている固有番号を取得したり、有料サービスを利用される場合にはクレジットカード情報などを預かるなど、やはり個人情報とは無縁ではありません。
個 人情報を保護するという場合、やはり社員の意識付けが不可欠です。社員が個人情報を大事にする意識を持っていなければ、どんなセキュリティ対策を施しても あまり意味がないと思います。この意識付けのためにはプライバシーマーク取得が最適であろうと考えて、2006年の年末ごろから検討を始めました。
— オプティマ・ソリューションのどんなサービスをお使いでしょうか。
オ プティマ・ソリューションズの「プライバシーマーク取得サポートサービス」です。2006年12月に申し込みをしました。新サービス「アクトビラビデオ」 のサービス開始までにPマークを取得したかったので、中さん(オプティマ・ソリューションズ 代表取締役 中康ニ)には、「史上最速(笑)で取得したいのでよろしくお願いします」と申し上げました。
コンサルティングが始まったのは2006年も終わりに近い12月27日です。週に1回2時間づつ、遠藤さん(オプティマ・ソリューションズ 取締役シニアコンサルタント 遠藤朝永)に来社いただいて指導を受けました。認証が下りたのが6月25日ですから、開始からちょうど6ヶ月で取得できたことになります。これが実際「史 上最速」かどうかはわかりませんが、この結果には非常に満足しています。
— 取得のためにはどのような体制であたりましたか。
弊社は出資母体こそ大企業ですが、社員35名ほどの、言ってみれば「ベンチャー企業」ですので、少人数で進めました。営業や編成の担当者が中心です。社員全員への情報共有は、月1回の全体会で行いました。また、補足があればその都度メールで全員に内容を伝えました。
6ヶ月で取得できた3つの理由
– 長い場合で1年以上もかかるPマーク取得を6ヶ月という短期間で取得されました。その理由を教えてください。
弊社が短期間でPマークを取得できた理由は3つあります。
1、デッドラインが決まっていた
2、社内が協力的だった
3、サポートが強力だった
スピード取得の理由1:デッドラインが決まっていた
— では詳しく伺っていきます。最初の理由「デッドラインが決まっていた」について詳しくお聞かせください。
「お 尻に火がついた」状態なので頑張れた、ということです。急いで取得しなければならなかった理由は、新しい映像配信サービスの「アクトビラビデオ」の開始が 前倒しになったからです。当初2008年春のサービス開始を予定していたものが2007年9月1日に、と早まっていきました。サービス開始の少なくとも 3ヶ月前には取得しなければならななかった。つまり6月には取得している必要がありました。
もし、この「デッドライン」という外的要因がなければ、これほど早く取得できなかったかもしれません。
スピード取得の理由2:社内が協力的だった
— では2番目の「社内が協力的だった」についてもっと詳しくお聞かせください。
ご 存知のようにPマーク取得のためには規定類をただ作るだけでなく、それを運用し、見直しをし、改善を繰り返していかなければなりません。月1回の全体会議 や教育研修など、社員の協力が必須です。もし社員が非協力的であったり理解がないと、説明や教育に必要以上の時間を取られてしまいます。幸い弊社は社員が みなPマーク取得に対する自覚を持って、協力的だった。そのおかげで業務が早く進みました。
スピード取得の理由3:サポートが強力だった
— 最後に「サポートが強力だった」。これについて、もっと詳しくお聞かせください。
オプティマ・ソリューションズのサポートは強力でした。具体的には、レスポンスが早い。規定類(ひな形)の質がよい。そして定例化された訪問。この3つがオプティマ・ソリューションズのサポートの評価できる点です。
オプティマ・ソリューションズの良い点1:レスポンスが早い
— 「レスポンスが早い」「マニュアルの質がよい」「定例化された訪問」。この3つがオプティマ・ソリューションズの良い点であると。ではこの3点について更に詳しくお聞かせください。一番目の「レスポンスが早い」とは。
遠藤さんは、質問に対する対応がとても早かった。メールでも電話でも、長くても1日を待つことはありませんでした。待ちのロスタイムがほとんどなかったことはスピードアップの大きな要因でした。
オプティマ・ソリューションズの良い点2:規定類(ひな形)の質がよい
— では、2番目の「規定類の質がよい」ですが、どの点がよかったのでしょうか。
オ プティマ・ソリューションズの規定類(ひな形)のよいところは2つあります。一つ目は、法的チェックが入っていること。個人情報保護法に強い法律顧問(鶴 巻暁弁護士)が規定類(ひな形)の適法性のチェックをしていると聞きました。法律の専門家のチェックが入っているのは心強く感じました。
2番目は、「こなれている」こと。その意味は、過去のコンサルティングで使用した際のコメントや、過去の審査における指摘事項がフィードバックされ、改善されたものであることです。
この規定類(ひな形)を弊社向けにカスタマイズするだけでよかったので、かなりの時間節約になったと思います。
私は以前So-net(ソネットエンタテインメント株式会社)に出向※していたときに部門長としてPマーク取得にかかわったことがありますが、その時使用した規定類と比べ、会社規模の違いを差し引いてもうまく簡素化され使いやすいものでした。
※坂下氏はソニー出身
オプティマ・ソリューションズの良い点3:訪問が定例化されている
— では最後、「訪問が定例化されている」とは。
遠 藤さんの毎週1回の定例訪問がマイルストーンとなり、よいペースで作業を進めることができました。定例訪問時に抽出した課題を次回までに実施する。次回訪 問時にまたそれをチェック、見直しをして次回の課題を抽出するというように、定例訪問そのものがPDCAサイクルでうまく回っていました。遠藤さんは非常 に真面目な方です。その真面目さに助けられ、リードしていただく形で作業が早く進みました。
オプティマ・ソリューションズにコンサルティングを依頼した理由
— なぜ、オプティマ・ソリューションズにコンサルティングを依頼したのでしょうか。
オ プティマ・ソリューションズを知ったきっかけは私のソニー時代の知人からの紹介ですが、最終的に決めた理由は、「100%返金保証」です。最初の商談時に 中さんから、「取得するまでとことんおつきあいします」「万が一取得できなかった場合には全額を返金します」と言われました。ここに頼めばリスクはないと 思い、決めました。
オプティマ・ソリューションズはどんな会社に向いているか
– オプティマ・ソリューションズのコンサルティングはどんな会社に向いていると思われますか。
このフットワークのよさは、大企業というよりは、設立間もないようなベンチャー系の会社と相性がよいのではないでしょうか。どんな業種でもいいと思いますが、中さんはネット系に詳しい方なので、IT関連企業などは特によいと思います。
今後の展望
– では、最後に、オプティマ・ソリューションズへのご要望があればお願いします。
要望というより感謝の言葉を言わせてください。Pマークコンサルティングという領域でのプロフェショナルとして、審査機関のことなど「取得の早道」のための よいアドバイスをたくさんいただきました。こちらの希望通りの期間で取得できたのはオプティマのサポートのおかげだと思っております。中さん、遠藤さん、 そしてオプティマ・ソリューションズの今後ますますのご発展をお祈りしております。ありがとうございました。
※ 株式会社アクトビラのWebサイト
※ 取材日時 2007年8月
※ 制作 株式会社カスタマワイズ