革新的な研究技術と製品で人々の健康に貢献し、世界中の人々を幸せにすることをビジョンに、「ブロリコ」などの健康食品の製造・販売およびインターナショナル・プリスクールを運営するイマジン・グローバル・ケア株式会社。同社は事業で取得した個人情報を適切に管理するため、2010年10月にプライバシーマーク(Pマーク)認証を取得しました。今回、Pマークの新たな担当者となった管理部 アシスタントの渡辺 亜季氏に、オプティマ・ソリューションズとともに携わった運用・更新の取り組みについて伺いました。
御社が展開されている事業についてお聞かせください。
当社は主に2つの事業を展開しています。ひとつは国際文化を取り入れた幼児教育・保育を行っているイマジン・インターナショナル・プリスクールの運営です。大きな特徴は知的感性を磨く「プロジェクト・アプローチ」という教育方法を取り入れていること。子どもたちが興味のあること・知りたいことからテーマを探し、選ぶことから始まり、「考える」「調べる」「見つける」「想像する」「話しあう」などの経験を通して、周囲のものごとの性質や関連性を理解すると同時に、研究スキルや自分のスタイルで表現する力を自然に身につけていくのが「プロジェクト・アプローチ」です。「疑問→仮説→検証→発表」のサイクルをスパイラル的に繰り返していくことで、好奇心を満たしながら学びのプロセスを身につけ、子どもたちは成長していきます。
もうひとつは当社の主力事業となっている「ブロリコ」の開発・販売です。「ブロリコ」とは、ブロッコリーの健康成分であるブロッコリー多糖体を濃縮したサプリメントで、東京大学と数年にわたる研究を重ね、世界で初めて製品化に成功しました。東京大学と共同で日本、アメリカ、欧州で特許を取得し、日本、韓国、台湾の3拠点から世界中に製品をお届けしています。現在は「ブロリコ」のほか、「ブロリコ・パウダー」「ココフローラ」「マルチビタミン&ミネラル 乳酸菌入り」「ハーバード大学式 命の野菜スープ」「ハーバード大学式 命の野菜スープーゼリー」「ゴーヤミン」なども開発・販売。さまざまなサプリメント・健康食品を通じて、慢性疾患や生活習慣病などに悩む方々の健康環境を支援する事業を展開しています。
御社は2010年10月にPマークを取得されています。取得の背景をお聞かせください。
前述した2つの事業を展開するうえでPマークが必要になりました。まず、イマジン・インターナショナル・プリスクールにおいては、お子様と保護者の個人情報をあずかっていることが取得の背景となります。2005年に個人情報保護法は施行されてから個人情報の取り扱いはより厳格になり、イマジン・インターナショナル・プリスクールにおいても、個人情報の取り扱いにおける明確な指針が求められるようになりました。もちろん、厳重な管理をしていましたが、保護者に納得・理解していただくためには、社会的に認知されているPマークのようなフレームで、「個人情報を厳重に管理している」ことを示す必要がありました。また、Pマークを取得することで、社内に個人情報の取り扱い方や考え方を浸透させることができると考えました。
「ブロリコ」の事業でも、Pマークの取得に迫られていました。その理由は、治験のデータ管理おいてPマークのフレームが必要だったからです。当時、「ブロリコ」は研究開発中の段階で商品としては世の中に出ておらず、治験を行っている状況でした。この治験は外部委託ではなく、自社で医師や看護師を手配し行っていたため、機微なデータは社内で管理しなければなりませんでした。こうした経緯とイマジン・インターナショナル・プリスクールの件が相まってPマーク取得に至りました。
渡辺様の主な業務とPマーク担当になられた経緯をお聞かせください。
私は本社の管理部 アシスタントとして、人事・総務の事務に携わっています。Pマークに関しては6回更新を行ってきましたが、これまではイマジン・インターナショナル・プリスクール側のスタッフが担当していました。しかし、現在は主力事業である「ブロリコ」における個人情報管理の重要度が増してきている状況。2024年にPマークの更新が控えていることもあり、昨年2023年に私がPマークの運用と更新の担当に任命されました。実務は私が担当し、ほかにサポートメンバー2人を合わせて計3人体制でスタートしています。
Pマークについては、どのような知識をお持ちでしたか。
「Pマークがあれば安心」といった程度で、理解しているとはいえませんでした。もちろん、現在は個人情報の取り扱いや管理のうえでPマークの重要性・必要性は理解しています。
Pマーク担当になられてから、オプティマ・ソリューションズとのやり取りが始まったと伺っています。
Pマークの取得から運用・更新まで、これまでオプティマ・ソリューションズにコンサルティングをお願いしていたと聞いていましたから、まずはオンラインミーティングを実施してもらいました。その後、あらためてオプティマ・ソリューションズのコンサルタント、林さんに来社していただき、詳細な情報交換を行いました。以降、最初の整理段階のときや更新が間近なときは密に連絡を取りつつ、それ以外のときは状況に合わせて連絡させていただきました。
Pマーク担当になってから更新までのフローを教えてください。
2023年は更新の前年でしたから、PMS(Personal Information Protection Management Systems:個人情報保護マネジメントシステム)のPDCAサイクル、「計画(Plan)」「実施(Do)」「点検・評価(Check)」「改善(Act)」を回す取り組みからスタートしました。基礎の部分から取り組み、スケジュールに合わせて実施していくフローで、すべて林さんのアドバイスのもとに行いました。とにかく初めてですから、まずはオプティマ・ソリューションズのいう通りといった感じです。
更新の2024年は、更新準備から始まってスケジュールの確認、そして個人情報台帳や委託先管理などの見直しを実施。ドキュメントへの追加や変更などを行いました。現地審査は丸一日かかりましたが、あらかじめ林さんに精査していただいていたため、スムーズに進めることができました。
Pマークの運用と更新を担当して、大変だったことはありましたか。
すべてが大変でした。まったくの素人でしたから、書類の種類も用途も分かりません。本当に右も左も分からない状態だったため、林さんにはご迷惑をおかけしたと思います。もちろん、前任者からの引き継ぎ情報はありましたが、前述した通り、Pマークの対象範囲の大半は「ブロリコ」事業の方。ほぼ予備知識がないまま「ブロリコ」事業における顧客データの洗い出しに取り掛かりました。
案の定、顧客データはご購入いただいているお客様のほか、過去のお客様や電話営業だけのお客様などを含めて膨大な数に達している状況でした。社内のカスタマーサポートに問い合わせながらの作業で、「正確な数を算出できない」「書類が増えている」などもあって、整理整頓だけでかなりの労力を要しました。精査するところは多数ありましたが、何とか整理整頓してドキュメントに反映させていきました。また、労務管理がクラウドになったため、その状況や契約内容なども新たにドキュメントに追加しなければなりませんでした。
何よりも大変で分かり難かったのは長い書類名ですね。個人情報保護規程やドキュメントのフォーマットに書類名ではなく番号で紐づけされていたのですが、これも分かり難く理解するまで時間がかかりました。
社内の教育についてはどのように展開されていますか。
オプティマ・ソリューションズからいただいた教材をベースに、1年に1回テストを行っていますが、私が担当になった2023年からはPMSを回すために1~2月に行うようにしました。ほか、新人社員には入社時に受けてもらいます。
オプティマ・ソリューションズに対する評価、期待をお願いします。
頼れるのはオプティマ・ソリューションズだけですから、いつも本当に助かっています。分からないことだらけで林さんには聞いてばかりですが、毎回親身に答えてくれます。対応も丁寧ですから、安心感がありますね。
Pマークはこれからもずっと運用・更新し続けていきますから、オプティマ・ソリューションズのコンサルティングは欠かせません。しかも、Pマークは法改正に合わせてマネジメント内容が更新されていきます。その情報をキャッチアップするためにも、今後もオプティマ・ソリューションズの支援が必要です。引き続きよろしくお願いします。